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クレーン更新の手順と更新範囲を解説|巻上機・サドル・レールなどの交換判断ポイント

近年、昭和40年頃のいわゆるバブル期に設置されたクレーンの更新のお問合せが多く寄せられます。ただ一言にクレーンと言っても、「巻上機」「レール」「制御装置」・・・と様々な設備で構成されており、

  • 老朽化したクレーンのどこを更新すべきか分からない
  • また更新にどのくらいの費用や工期がかかるのか分からない
    など不安を多く感じる場面も多いかと思います。

今回は、クレーンを更新の際の手順と、更新の製品選定のポイントを解説していきます。

目次[非表示]

  1. 1.クレーン更新の手順、全体の流れ
    1. 1.1.現在使用しているクレーンの状態の確認
    2. 1.2.更新範囲の決定、後継機種の選定
    3. 1.3.更新計画の作成・実施
  2. 2.クレーンの基本構成、各部の名称と役割
    1. 2.1.天井クレーンの構成部材
    2. 2.2.橋形クレーンの構成部材
    3. 2.3.構成部材の説明
  3. 3.巻上機・サドル・ガーダの交換判断ポイント
    1. 3.1.製品の状態
    2. 3.2.現地の工事状況
  4. 4.天井クレーン更新のよくあるケースの紹介
    1. 4.1.巻上機とサドルどちらも更新する必要がある場合
      1. 4.1.1.クレーンの更新内容
      2. 4.1.2.設置の際に必要な法的諸手続き
    2. 4.2.巻上機は更新したいが、サドルとガーダはまだ使えそうな場合
      1. 4.2.1.クレーンの更新内容
      2. 4.2.2.設置の際に必要な法的諸手続き
  5. 5.まとめ
  6. 6.関連資料

クレーン更新の手順、全体の流れ

まずはクレーン更新の際の全体の流れを解説します。

現在使用しているクレーンの状態の確認

クレーンは何十年単位で使用されることもあるため、まず使用しているクレーン状態を確認します。もし不具合や違和感がある場合は点検し必要に応じて、製品更新することが必要です。

さらに、製品・部品の供給状況も、更新にあたっての検討材料です。今後のメンテナンスが難しく修理に時間がかかる場合や、最悪修理が難しい場合が発生するので、補給部品が終了している機種は、更新することを推奨しています。

更新範囲の決定、後継機種の選定

クレーンの状態を確認したら、次にどこまでを流用し、どこまでを更新するのかを検討します。

老朽化の度合い、現地工事状況、クレーンの機種、準備できる予算によって更新の範囲を決定します。

ガーダが特に老朽化していなければ、巻上機や制御盤だけを交換する方が良い事もあります。また、巻上機のみの更新で問題無い場合もありますが、工事の手間を考えると、クレーン全体を一括で変更したほうが安い場合や工事が短く済む場合もあるので、お客様の要望に応じてご提案いたします。詳細は第3章にて詳しく解説します。

更新計画の作成・実施

更新内容が決定したら、工事計画を立てます。

なお、クレーンの製造には労働基監督署からの「クレーン製造許可」という認可が必要です。

ガーダを含めて更新する場合は、該当するクレーンの「クレーン製造許可」を保有している業者にクレーンの設置をお願いする必要があります。特に大容量のクレーンや、多点つりといった特殊なクレーンの場合、専用の製造許可が必要となりますので、ご注意ください。

また、クレーンの設置については「労働安全衛生法」と「クレーン等安全規則」により、手順が決められています。必要に応じて所轄の労働基準監督署への申請を行い、実際の工事に取り掛かりましょう。

所轄の労働基準監督署への手続きの詳細は、以下関連ブログに詳細が掲載されていますので、こちらも併せてご確認ください。

クレーンの基本構成、各部の名称と役割

一般的なクレーンの構成部材を、天井クレーンと橋形クレーンのイラストを用いて解説します。
クレーンにはサドルやガーダなど、一般の人には馴染みが薄い単語が多くでできますが、更新範囲の決定には構成とそれぞれの役割を抑えるとスムーズです。

天井クレーンの構成部材

建物の天井に設置して荷物を吊り上げて運搬する機械。トップランニングクレーン(オーバーヘッド形)とサスペンションクレーン(ローヘッド形)があります。天井クレーンの詳細は以下ブログを参照ください。

記事:天井クレーンの種類とは? 設置のメリットや注意点も解説

橋形クレーンの構成部材

天井クレーンのクレーンガーダの両端に脚を設け、地上に設けた走行レール上を走行させるようにしたクレーン。

構成部材の説明

サドル

クレーンとして荷を水平に走行させる装置

巻上機

荷を垂直に上下移動させる装置

ガーダ

クレーンのトロリを支持し荷を水平に横行させる桁

走行レール

クレーンを長手方向に走行させるためのレール

走行架台

クレーンの走行レールを支える走行レールに懸垂して取付られる

制御箱

天井クレーンの走行の制御を行う装置

走行給電部材

クレーンに電力を供給するための部材

巻上機・サドル・ガーダの交換判断ポイント

クレーンを更新する際は、まず更新の目的を明確にし、現場の状況と照らし合わせながら、交換範囲を判断することが重要です。
ここでは、更新判断の際に必ず確認すべきポイントを解説します。

製品の状態

クレーン更新の際にまず確認するのは、巻上機やサドルといった主要部材の状態です。
不具合や老朽化がある場合は以下のように交換範囲を見極めます。
安全性・部品供給状況・今後の維持コストを含めて判断することが必要です。

  • 部品の交換のみで対応が可能か?
    例)フックやチェーンバケットのような消耗部品のみの交換で問題無いケース
  • 製品一式を更新が必要か?
    例)補給部品の供給が終了してしまっているケース、モータなど主要部材の劣化が見られるケース

また、クレーンガーダも老朽化により以下のような事象が発生することがあります。
ガーダもクレーンの主要構成部材ですので、不具合の際は更新の必要があります。

  • ガーダにひびや割れの発生
  • たわみが大きくなり、動きが悪くなる
  • 特にサドルの車輪走行部の摩耗

現地の工事状況

クレーンは何十年単位で使用されることがあるため、クレーン設置当時から周囲の環境が変わってしまうこともあります。

現地環境によって「巻上機だけ交換できるのか」「クレーン一式を下ろす工事が必要か」が大きく変わり、更新に必要な費用や時間にも影響します

クレーンの工事が難しい例

  • クレーン下に動かすことができない設備が設置されており、レッカー車が入れない場合
  • 天井の高さや開口部の関係で、上から重機を入れられない場合
  • ガーダの更新に必要なスペースを確保できない場合
    特にクレーンのガーダまで一式で更新する場合、ガーダレールを外して、付け替え作業を行う必要があります。特にスパンの長いガーダは重量が重く、ガーダをおろすスペースも必要になり、工事が大掛かりになります。使用しているクレーンによって工事も変わりますので、こちらも確認の必要があります。

天井クレーン更新のよくあるケースの紹介

ここでは、実際に多い更新パターンを2例を紹介します。
現場や使用状況によって最適な更新内容は異なりますので、更新をご検討されている場合はお気軽にご相談ください。

巻上機とサドルどちらも更新する必要がある場合

巻上機の状態

サドルの状態

現地工事状況

クレーン各部の状態

×
交換推奨

×
交換推奨


工事できる

クレーンの更新内容

サドルと巻上機を交換するならばクレーン一式で交換した方が現地工事の日数が少なくなってトータルコストが安くなることもあります。

【推奨交換部材】
ガーダ・巻上機・横行給電・制御箱・サドル(クレーン一式)

設置の際に必要な法的諸手続き

  • 吊り上げ荷重が3t以上の場合は、変更届の提出
  • 吊り上げ荷重が3t未満の場合は、クレーン設置報告の提出

巻上機は更新したいが、サドルとガーダはまだ使えそうな場合

巻上機の状態

サドルの状態

現地工事状況

クレーン各部の状態

×
交換推奨


問題無し

×
工事できない

クレーンの更新内容

巻上機が故障しても、サドルが問題なく使用でき、ガーダが特に老朽化していなければ巻上機、制御盤だけを交換する方が、全体の費用も抑えられます。

【推奨交換部材】
巻上機・横行給電・制御箱のみ

設置の際に必要な法的諸手続き

  • 吊り上げ荷重が3t以上の場合は、クレーン変更届の提出
    ※巻上げのみの更新の場合は、新規設置ではなく、クレーンの変更に該当します。
  • 吊り上げ荷重が0.5t以上3t未満の場合は、設置報告書の提出

まとめ

クレーンの更新は、現状を把握しつつ長期スパンで最良な方法を検討することが求められます。キトーは製品選定・工事計画・工事まで一式で対応が可能です。具体的な更新が先であっても、

  • 予算取のための無料相談
  • 現場の状況確認

をいつでも受付しております。
製品更新でお困りの際はお気軽にご相談ください。

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