トロリの役割と種類の解説
チェーンブロックと合わせて選定する装置に「トロリ」があります。
初めてチェーンブロックを購入検討される方には耳慣れない言葉かもしれませんが、1度理解できれば仕組みは簡単です。
ここではトロリとは何か? またはどのような種類があるのか? を解説致します。
トロリとは?
「トロリ」とは、チェーンブロックと組み合わせることにより、吊り上げた荷物を横行させる装置のことです。巻上下げだけでなく、吊荷を水平方向に移動させる必要がある場合は、トロリを結合したチェーンブロックを使用する必要があります。
トロリは鋼材(I型鋼やH型鋼など)に取り付けて、レールを横行します。
また、巻き掛け下げのみに使用される、トロリが付いていないチェーンブロックは「懸垂型」「単体」や「上フック式」などと呼ばれます。
トロリの種類
トロリには以下3種類があります。
①電動トロリ
トロリの走行動作を、モータの動力を用いてクルマを回転させる横行装置です。
通常はオシボタンにて操作します。
==実際の使用イメージ==
▼ポイント
- 電気チェーンブロックと組み合わせて使われることが多い
- 使用にあたり電源が必要になる
②プレントロリ
トロリの走行動作を、巻上機で吊った荷を手で押して操作するトロリです。
==実際の使用イメージ==
▼ポイント
電気の無い環境でも横行ができる
- 電気チェーンブロック、手動チェーンブロックどちらにも結合するできる
(電気チェーンブロックと結合する場合は製品仕様によって、巻上用の三相又は単相電源が必要になる)
吊荷が重くなればなるほど、横行操作時に要する力が大きくなるので、比較的軽作業に適している
③ギヤードトロリ
トロリの走行動作を、テクサリの操作によって行なう方式のトロリです。
==実際の使用イメージ==
▼ポイント
電気の無い環境でも横行ができる
電気チェーンブロック、手動チェーンブロックどちらにも結合できる
(電気チェーンブロックと結合する場合は製品仕様によって、巻上用の三相又は単相電源が必要になる)荷物の横移動が短い場合や、位置決めの微調整を必要とする作業に適している
注意事項
クレーンの定義は、動⼒を⽤いて荷をつり上げ(⼈⼒によるものは含まない),及びこれを⽔平に運搬する(⼈⼒に よるものも含む)ことを⽬的とする機械装置とされているので、トロリ(横行装置)をつけると、法規上のクレーンに該当します。
特につり上げ荷重が3t以上の場合は、クレーン等安全規則により、使用にあたって設置届や落成検査などが必要になるので注意が必要です。
まとめ
この記事では、重量物の運搬作業について以下の内容を解説しました。
- トロリとは何か
- トロリの種類と使い分け
- 運搬作業を自動化・省力化できる機器・装置
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