
つり上げ荷重5t以上のクレーン・チェーンブロックの操作資格の解説
クレーンの運転または玉掛けの業務にたずさわる作業者は、下表のようにそれぞれ定められた資格をもっていなければなりません。
【クレーンの運転および玉掛作業に関する諸規則の詳細】
つり上げ荷重※が5t以上のクレーンは、クレーンの種類によって必要な操作資格が変わります。
ここではクレーン運転者の資格に関わる、クレーンの種類を解説致します。
※つり上げ荷重については以下ブログを参照ください。
目次[非表示]
- 1.トップ画像の答え
- 2.機上運転式クレーン、無線操作式クレーンとは?
- 3.床上運転式クレーンとは?
- 4.床上操作式クレーンとは?
- 5.クレーン・チェーンブロックの資格についての注意
- 5.1.玉掛作業者の資格
- 5.2.クレーンに該当しない場合
- 6.まとめ
トップ画像の答え
左から、床上操作式クレーン、床上運転式クレーン、無線操作式クレーンです。
皆様わかりましたでしょうか?
次の章からそれぞれのクレーンの特徴と必要な運転資格を解説します。
機上運転式クレーン、無線操作式クレーンとは?
必要な運転資格
クレーン・デリック運転士免許
特徴
どちらも巻上機とは離れたところで操作ができるクレーン。
クレーン上に運転席が設けられ、運転席で操作するものが「機上運転式」、
電気チェーンブロックから伸びているオシボタンではなく、無線機で操作するものが「無線操作式」です。
床上運転式クレーンとは?
必要な運転資格
クレーン・デリック運転士免許、クレーン・デリック運転士免許(床上運転式限定)のどちらか
特徴
運転する者が⾛⾏とともに移動しなければならないが、横⾏時には荷の移動に関係なく⼀定の位置で操作できるクレーン。
ガーダーと平⾏にメッセンジャーワイヤなどを取り付け、これよりオシボタンをつり下げた⽅式のもの、またガーダーの⼀端からオシボタンをつり下げた⽅式ものがあります。
床上操作式クレーンとは?
必要な運転資格
クレーン・デリック運転士免許、クレーン・デリック運転士免許(床上運転式限定)、床上操作式クレーン技能講習のいずれか
特徴
⾛⾏・横⾏とも荷の移動と⼀緒に、オシボタンを操作する者がついていかなければならない⽅式のクレーン。
ホイスト等に各種操作のオシボタンを備えたケーブルが繋がっています。
※標準的なキトーのオシボタン式電気チェーンブロックはこのタイプです。
クレーン・チェーンブロックの資格についての注意
玉掛作業者の資格
クレーンの運転資格者をとっても、玉掛業務にかかわる資格を取得しないと、玉掛作業ができません。
つり上げ荷重1t以上の場合は玉掛技能講習、1t未満の場合は玉掛業務に係る特別講習を受講してください。
クレーンに該当しない場合
クレーンとは荷を動力を用いて吊り上げ、これを水平に運搬するための機械装置です。
また、クレーン等安全規則の適用は吊り上げ荷重が0.5t以上のクレーンとなっています。
そのため以下いずれかに該当する場合、法的にはクレーンの操作資格が必要ありません
- 手動チェーンブロックの場合
- 電気チェーンブロックでも、横行用トロリがない場合
- 吊り上げ荷重が0.5t未満の場合
しかし安全確保のために、上記のように「クレーン等安全規則」 に該当しない場合であっても、チェーンブロックを使用される方は、玉掛け技能やクレーンの運転教育を受講されることを推奨します。
まとめ
ここではクレーン操作に関するクレーンの分類について解説しました。
クレーンは使い方を間違えてしまうと大事故につながる設備です。
正しい資格を持った作業者によって、安全に使いましょう。
【5t以上のクレーンの運転資格】
|
クレーン・デリック運転免許 |
クレーン・デリック運転士免許 (床上限定) |
床上操作式クレーン技能講習 |
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クレーンの種類
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機上運転式クレーン 無線操作式クレーン |
〇 |
〇 |
〇 |
|
床上運転式クレーン |
× |
〇 |
〇 |
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床上操作式クレーン |
× |
× |
〇 |
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